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[CIRCULAR STARTUP TOKYO掲載] サーキュラーインキュベーション講義第2回「グローバルスタートアップ実践」を実施

[CIRCULAR STARTUP TOKYO掲載] サーキュラーインキュベーション講義第2回「グローバルスタートアップ実践」を実施

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CIRCULAR STARTUP TOKYO」は、サーキュラーエコノミー領域に特化したスタートアップ企業の創業を支援するインキュベーションプログラムです。参加者は、循環型経済に関する多様な講義や専門家からのメンタリング、中間・最終発表などを通して、持続可能なビジネスモデルの構築や成長を試み、最終的には資金調達や社会的インパクトの創出を目指します。

2025年1月24日には、プログラムの一環であるサーキュラーインキュベーション講義の第2回が行われました。今回のテーマは「グローバルスタートアップ実践」。登壇者は、使用済み割り箸をアップサイクルした製品を製造する、カナダ発の企業、ChopValueのJames Soback氏です。

本講義では、ChopValueの事業紹介や、グローバル事業推進における理念や工夫、日本での事業展開について語られました。

本記事では、その一部を抜粋してレポートします。

廃棄割り箸を資源として再定義。ローカルで循環させるグローバル事業

Chop Valueは、飲食店などで廃棄される割り箸を回収し、加工して家具やウッドパネルなどのインテリアにアップサイクルする事業を展開しています。2025年1月までに、世界で2億本以上の使用済み割り箸を製品に生まれ変わらせました。

ChopValueはカナダを起点に欧州、アジアなどの世界9か国に拠点を広げながらも、「遠くから物を運ぶのではなく、地域で資源を回収し、製造し、地域で販売する」方針を貫きます。資源回収から製品流通に至る循環を地域内で完結できれば、輸送に伴う二酸化炭素排出を抑えられるからです。また、現地の雇用を創出し、地域内のコミュニティを形成する狙いもあると話します。

例えば、使用済み割り箸の消毒は、回収地近くの小規模工場(100坪未満のマイクロファクトリー)で行われ、加工もそこで行われます。

製造工程に続いて、Soback氏は製品デザインや性能の重要性にも触れました。ChopValueでは、デスクや椅子といった製品から、オフィスの壁材やアートまで、多様な製品ラインナップを持っており、その洗練されたデザインが幅広い顧客から支持を得ています。顧客の中には割り箸を利用しない事業者もあるそうですが、環境にポジティブな影響を与える木材を探している場合は、ChopValueが積極的に関わっていると解説しました。

ChopValueの製品一例

ChopValueの製品一例。出典:ChopValue公式サイト

地域の人の手で広げる日本初の拠点

そんなChopValueが、世界で9カ国目の拠点として、2024年にChopValue Japanを立ち上げ、日本初のマイクロファクトリーを神奈川県川崎市で設立しました。

日本では、年間およそ200億本の割り箸が廃棄されています。膨大な割り箸の廃棄物を資源とみなすことで、「(日本には)資源が豊富にあり、うまく活用できれば大きなチャンスがある」と話すSoback氏。

Soback氏のプレゼン資料より

また、日本での創業についてSoback氏は、海外からの技術を導入するだけでなく、ものづくり文化が根付く日本の歴史とも向き合っていきたいと意気込みます。

一方で、「日本のマーケットは文化や歴史が他国と異なるため、我々も日本市場に適応する必要がある」と話し、日本の廃棄物に関する厳しい法令に対応していく必要性と難しさにも触れました。

そこで、ChopValue Japanの運営にあたって、日本市場に精通した日本のメンバーによるアドバイザリー‧ボードが結成されました。川崎では、同市を拠点として主に⼦育て中でフルタイム勤務が難しい求職者へ柔軟に働く機会を提供する「ストーリー株式会社」とパートナーシップを締結。地域のネットワークを持つストーリー株式会社が、市内の飲食店や企業に割り箸収集のプログラムを広めていく一端を担っています。

ChopValueは今後、国内企業とのパートナーシップにより全国への事業拡大を目指します。最後にSoback氏は、いずれ自らが退き日本人チームが日本の拠点を運営していく未来を展望し、講義を終えました。

 


まとめ

今回の講義では、地域循環型ビジネスの意義や、地域コミュニティの活性化や雇用創出といった社会的インパクトの重要性を学びました。また、グローバル企業が日本の文化や法制度に適応する姿勢も参考になりました。

講義の後には、参加者からの質問が上がるなど、事業のグローバル化に向けた多くの気づきが得られる時間となりました。

これで、全ての講義が終了しました。この後参加者は、中間DemoDay、最終DemoDayに向けて準備を進めます。各参加者のブラッシュアップに期待です!

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